脳活動から脳情報デコーディングにより身体運動を予測することに成功:後頭頂葉が担うキネマティクス変換を示唆

ATR、東京都医学総合研究所と共同で脳活動から脳情報デコーディングにより手首運動方向を予測することに成功しました。運動を実行している脳からMRI画像を撮像し、機械学習 (SVM)を用いて脳活動による画像上のコントラスト(BOLD信号)の空間的パターンから脳情報デコーディングを行い、運動方向を予測、さらに異なる姿勢における脳活動パターンを比較することにより、脳の各領域が表現する座標系を明らかにすることに成功しました。特に、後頭頂葉では外部座標系でもなく筋座標系でもない中間的な座標系を表現していることから、この領域が座標変換を担っていることを示唆することが出来ました。このようなデータは動物実験では確認されていましたが、ヒトの脳においては世界で初めての報告となります。本結果はSCIENTIFIC REPORTS誌に掲載されました。